貧しい人々に自活の道を 「Lolo Mas」こと今田 勝さん


今日は第1期・Harumiさんのお知り合いで、フィリピンの貧しい人々にハンドメイドで自活の道を提供しようと奮闘している「Lolo Mas」の今田勝さんをご紹介します。

フィリピンの貧しい人々の支援に力を入れている今田勝さん(つくば市、73歳)は、定年後に活動を本格化。趣味で習ったステンドグラスに新手法を取り入れたアクセサリー作りなど、さまざまな支援策を模索。かつて現地に住んで見聞きした深刻な現状を改善するには、一時的な金銭や施設支援だけでは不十分だと実感し、現地の人が自立、自活できる手段の構築を目指して広く協力も呼びかける。

個人でできる支援


「まずはフィリピンに興味を持ってもらいたい。そして支援の輪が広がれば」とステンドグラス工房で(つくば市下平塚)

フィリピンの貧民層支援を始めたのは2007年。ボランティアとして2週間ごとに5回、孤児院に通った。その後、ジャコウネコが介在するコーヒーの研究をするためにフィリピン大学ダバオ分校の非常勤講師になり、ミンダナオ島に3年間滞在。研究の合間に住民の食や生活改善のボランティアを行い、「まさるおじいさん」という親しみを込めた「Lolo Mas」(ロロ・マス)の愛称で広く知られるようになった。とはいえ、現状はあまりにも厳しくて先が見えず、帰国後しばらくは何も手に付かない空虚感に襲われたほど。「クールダウンというか、気持ちを整える時間が必要でした。それぐらい厳しい状況です。食べる物もなくて」。

支援策の一環として、現地には教会が運営する職業訓練校がある。クールダウンして気持ちが再び前向きになると、「国や団体の支援とは別に自分ができる支援はその訓練校に新しい技術を提供することではないか—」。そう考えて始めたのが、アメリカにいた頃に習ったステンドグラスだった。

化学者の道を求め

兵庫県西宮市に生まれ、大阪大学で生物化学を学んだが、時代は学生運動の真っ只中。「日本に未来はない」と移住ビザを取得し、1971年アメリカニュージャージー州のプリンストン大学に1年、コロラド州の2つの大学で計10年iPS細胞の基になる細胞の研究に従事。医学部助教授まで務めて82年に帰国したが、その間、休日を利用してサンフランシスコのステンドグラス工房に通い基本技術を習得した。「ガラスと異素材の融合は化学の分野に通じるものがあるんですよ」。

帰国後、乳製品の大手企業に職を得てバイオ部門の研究所に勤務。部長として定年を迎え約3年前、つくばに転居。手作りハムの旧作業場を借りてステンドグラス工房をオープンし、地元の人と交流したくて「ご自由にどうぞ」と小さな看板を立てている。

創造と模索

知る人もなくまずは図書館に通い、つくばの郷土を見聞。少しずつ地域の人とつながる中、作品にも変化が生まれた。創作の目的はフィリピンを支援することが第一だけに、窓を飾るような大きな作品より気軽に手に取れるアクセサリーなど小物作りにシフト。材料も2面性の特徴を持つというガラスや安価な粉ガラスなどを求め、金箔ほか異素材を合わせて化学変化の可能性を広げる。「いかんせん男だからね。女性の好みに合うかどうか。妻のアドバイスも耳が痛い」。

そうした小物販売による金銭の支援だけでなく、最終目的は技術を現地の訓練校で教え自立を促すこと。加えて指導者の育成も視野に入れている。さらに、現地産のマニラ麻などさまざまな資源を生かす手立ても模索し、私財を投じるボランティアをライフワークにしようと覚悟を決めている。

「果たしてどれだけのことができるか分かりませんが、まずは多くの人にフィリピンの貧しい人々に関心を持ってもらうことが大切だと思っています」

2017年2月にはステンドグラス用の小さな釜と材料を持参して現地に行く予定。それまでこつこつと作品を作り、地元のイベントなどで販売していく。

問い合わせ  tel.090(5341)3916  今田(いまだ)さん

本文は常陽リビングとご本人の許可を得てこちらから転載しています。

貧しい国の人々が技術を身につけて収入を得ることが出来れば、その国のみんなの将来が変わるかもしれません。ハンドメイドの可能性を感じる活動ですね。私も今田さんの活動を微力ながら応援させていただきます。

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