ハンドメイド作家は、お客様に夢を与えられるようになったら一人前


ハンドメイド作家・ニットデザイナーとして長く活動して来て思うのは、自分が夢を見ているうちはまだまだなんじゃないかなぁってこと。

ものを作るのはとっても楽しいし、自分の中のイメージを表現して、作った作品を褒めてもらえたり、認めてもらえたらすごく嬉しいでしょう。でも、それで喜んでいるうちはまだまだ半人前です。

それを、お客様に喜んでもらえたり、夢を与えられるようになったら一人前なのかなと思います。

でも、そうなるのはちょっと難しいかもしれません。だって、学校へ行ったり何かの資格を取ったからといってすぐになれる訳ではないし、どこまでが素人でどこからがプロという線引きもないからです。

私も、小さい頃からプロを目指して勉強も努力もしてきましたが、なかなか自分がニットデザイナーだと自信を持って言うことができませんでした。それは本人の性格にもよるのかもしれませんが、周りの人の対応にもよるのかなと思います。

私の場合は、社会的に認められていても、家族から認められない状況がすごく長くて、ずっと自信が持てなかったのです。子ども時代は、周りがみんなプロだったので全然認めてもらえず、大人になってからは周りがハンドメイドに興味がないので全然認めてもらえず・・・。だから、自信が持てるようになったのはごく最近です。

「お針子なんてやっても食べていけない。もっと現実的な仕事につけ」「ハンドメイドなんてただの趣味、仕事というなら稼いでから言え」「そんなことして遊んでないで、早くご飯を作って」と、心ない言葉をどれだけ浴びせられても、私は作ることを辞めることはできませんでした。

家族とは一番身近な存在なだけに、身内に厳しいことを言うのかもしれませんが、なかなか辛い時期が長くありました。だから、家族には夢を語らなかったし、認めてもらおうともしませんでした。それが良かったのか悪かったのかはわかりませんが、ようやく最近は認めてくれるようになったようです。

「今度、自分の本がでるんだよ」「商工会議所で講演をするんだよ」「ラジオ出演することになったんだよ」「ヴォーグ学園で講師をするんだよ」などなど。毎回、必ず成果を報告してもあんまり喜んでくれませんが、とりあえずダメと言われなくなったので良かったのかなと思っています。(まぁ、ダメと言われても、なんとかやる方法を見つけてやっちゃうんですけどね。)

先日、長女と本屋さんに行った時に、私の監修本が置いてあったので「これ、ママの本だよ」と言ったら「本当に本屋さんで売ってるんだ。あ、表紙に名前が書いてある!」と驚いていました。それぐらい、家族のことなのに関心がないという面白い家族ですが、意外とこの自由で対等な関係も気に入っています。

自分の本を2冊も、企画したり依頼されたりして商業出版したというのに「おめでとう」も言われなかったし(もしかして言われたのかな?)お祝いもしてもらえなかったなぁ、とちょっと残念ではありますが、次に本を出すときはパーティーやサイン会でもしようかな?自分から遠慮してやってほしいと言わなかったのが悪いんだよね。

まぁ、こんな家族と一緒だから自惚れないですんだし、ここまで来れたのかなと思うとありがたいですね。いつもいつもハンドメイドのことばかり考えている、こんな私を妻や母にしてくれてありがとう。これからも、まだまだ勉強と挑戦は続きますが楽しみながら行こうと思います。Fight!

ハンドメイドの仕事を知りたい方はこちらの本がおすすめです。