教えることは教わること


 

ハンドメイドを教える仕事をしてきて23年以上と長いですが、教えることは教わることだと思っています。いつも教えるたびに、生徒さんから教わることが多いです。

一番最初の編み物の生徒さんは社宅のお友達でした。たまたま一緒にお茶したときに「編み物の資格を取ったの」と話したら「習いたい」と言ってくれたので生徒さんになってもらいました。たった一人だけのために、どんなものを編みたいか聞いて事前に練習し、社宅のキッチンで一生懸命教えました。教えた後は、どんなことを教えたのか、習得度はどのくらいか、ノートに記録していました。

その後、口コミでだんだん生徒さんが増えてきましたが、やはり毎回どんなものを編みたいか聞いて事前に練習し、難しければもっと優しい方法を提案したり、優しく編めるようにアレンジしたりしていました。

私はデザイナー&作家でもあるので、自分一人で編んでいるとどうしても孤独になってしまうんですよね。セーターのデザイン・制作中は1日に8~10時間以上ひたすら編んでいることもありました。でも、教室をしていると、いつも生徒さんが「沼里さんのこれ素敵ですね!」とか「今度はこんな感じに編みたいから、デザインしてください」なんて言ってくれるので、すごく励みになるんですよね。だから、私はずっと教室運営を続けてきたのかもしれません。

教室のペースは月2~4回位、1回1~6人位です。子どもが小さいうちは少なめにしていました。大きくなってからは月4回×3~5人くらいが定番でした。夏休み、冬休み、春休みは基本的にお休みで、希望があれば子ども手芸教室をしていました。

途中で6回(アメリカ2回を含む)引っ越しましたが、そのたびに新しい出会いがあって、いつも手芸教室は開催していました。別に看板を出したり募集をしていた訳ではないのですが「手芸教室をやっていた」というと、みんな「教わりたい」と言ってくれるんですよね。だから「じゃあ、やってみる?」と言って、毎回自然に手芸教室が始まりました。

編み物だけでなく、希望があれば刺繍、ソーイング、パッチワーク、ビーズアクセサリー、カルトナージュ、お菓子、パンなども教えていました。

教室にはキットや材料も用意してあるのですが、どうもみんな我が家に来ると、たくさん材料を買いたくなってしまうみたいなんですよね。だから「最初はそんなに買わなくていいですよ」と道具を貸し出したりもしていましたが、それでも皆さん買ってしまうんです。不思議ですよね?

我が家に来て、部屋にある作品を見ていると、自分もできそうな気がしてくるのでしょうか?それとも私からハンドメイドが好きな気持ちが溢れ出ているから?

玄関から階段を通って2階の日当たりのいいLDKの教室に行くまでは、余裕をもって刺繍額やハンドメイド小物やアーティフィシャルフラワーを飾っています。キッチン脇のアトリエも大好きな可愛いものだけを飾って楽しんでいます。

いつも手芸教室の日は、きれいにお部屋を片付けて、材料や道具を準備し、いい香りのアロマを焚いて、ゆったりとした音楽を流し、終わった後にはお菓子持ち寄りのティ―タイムを設けていました。

子どもが小さいうちは、少人数で子連れOKにしていました。ティ―タイムをしながら「次は何を作ろう」と、みんなで本や材料を見てはワイワイと盛り上がる時間が一番楽しい時間でした。

図案:プレイリースクーラー

神奈川県平塚市に家を建ててからは、手芸教室の後にクリスマスパーティをやったり、ポイントカードを作ってクリスマスに手作りのプレゼントをしていました。そんなゆったりとした楽しい時間を過ごせるのが気に入っていただけた理由かもしれません。

私の経験が、何か皆さんのお教室のヒントになれば幸いです。